なぜ睡眠が大切なのか
睡眠は、ライフコースにおいて健康増進・維持に不可欠な休養活動です。
睡眠不足は、日中の眠気や疲労に加え、頭痛等の心身 愁訴の増加、情動不安定、注意力や判断力の低下に関連する作業効率の低下・学業成績の 低下等、多岐にわたる影響を及ぼし、事故等の重大な結果を招く場合もあります。また、睡眠不足を含め、さまざまな睡眠の問題が慢性化すると、肥満、高血圧、2型糖尿病、心疾患や 脳血管障害の発症リスクの上昇や症状の悪化に関連し、死亡率の上昇にも関与することが 明らかとなっています。
また、うつ病などの精神疾患においても、発症初期から睡眠の問題が 出現し、再燃・再発リスクを高めることが知られているとともに、睡眠の問題自体が精神障 害の発症リスクを高めるという報告もあります。そのため、日常的に質(睡眠休養感)・量(睡 眠時間)ともに十分な睡眠を確保することにより、心身の健康を保持し、生活の質を高めて いくことは極めて重要となっています。
必要な睡眠量と平均睡眠時間
必要な睡眠時間は年齢や季節によっても変化します。
夜間に実際に眠ることのできる時間は、加齢により徐々 に短くなることが、脳波を用いて厳密に夜間の睡眠時間 を調べた研究で示されています。15歳前後では約8時間、 25歳で約7時間、45歳では約6.5時間、65歳では約6 時間というように、成人後は20年ごとに30分程度の割 合で夜間の睡眠時間が減少します。
また、夏季に比べて冬季に 10〜40分程度、睡眠時間が長くなることが示されていま す。この主な原因として、日長時間(日の出から 日の入りまでの時間)の短縮が考えられています。逆に 夏季には、睡眠時間は他の季節に比べて短く、寝つきや 眠りの持続が他の季節よりも難しくなることが示されており、日長時間の延長に加え、高温・多湿な寝室環境も 一因と考えられています。
厚生労働省が行った令和元年の国民健康・栄養調査結果において、1日の平均睡眠時間が6時間未 満の者の割合は、男性 37.5%、女性 40.6%であり、性・年齢階級別にみると、男性の 30~ 50 歳代、女性の 40~50 歳代では4割以上を占めており、国民一人ひとりの十分な睡眠の確保は重要な健康課題となっています。
睡眠には少なからず個人差があり、持病等によっても睡眠の状態が変化する可能性があるため、全ての人に常に当てはまるとは限りま せん。たとえば、一定数存在する10時間を超える長い睡 眠を必要とする人(ロングスリーパー)の場合、睡眠時間を8時間に短くすることはかえって 睡眠不足を招く可能性があります。
「適正な睡眠時間の確保」と「睡眠休養感 の向上」が、健康に生きていく上で取り組むべき重要課題であると考えられています。
質の良い睡眠をとる方法
●毎日規則正しい時間に起きて日を浴びたり、就寝前90分前にはスマートフォンやパソコンなどの使用は避ける。
●定期的な運動習慣を身に付ける。
●昼寝は15~20分程度にする。
●入浴は就寝前2~3時間前に40度以下で20~30分ゆったりとつかる。
●就寝前5~6時間のカフェイン・アルコールを避ける。
●室温は、夏は25~28度、冬は18~22度、湿度は50~60%を目安に睡眠環境を整える。
●布団やベットでは食事、仕事、勉強をしないなど睡眠モードに切り替えられる工夫をする等、、、
上記は一般的に推奨されている項目ですが、生活リズムや環境、ご自身の体調によっては難しいこともあるかと思います。そんなときはねむり~ぷにお任せください!皆さんと一緒にお悩み解決に向けて努力してまいりますのでお気軽にご相談しにきてくださいね。最後まで読んでいただきありがとうございました。